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隷族-レイゾク-

『S』と『M』の両面を持つ私たちの【カタチ】です。。。

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§ 光の中に見たものは

「じっとしてなさいよ」

目隠しの闇の向こうからそう女の声が聞こえたかと思うと乳首に激痛が走った。

「・・・っく」

耐えられず声が漏れてしまうレベルの痛みだった。
しかし、我慢出来ないほどのものでもない。
先ほど千切れんばかりに噛みつかれた右の乳首はまだ痛みに痺れていた。
その痺れが麻酔のように痛みを鈍化させたのかは分からない。
噛みつかれる痛みはその間中続くのに対して、今の痛みは一瞬で終わった。
彼にとっては痛みの深さより、時間が短いことのほうがありがたかった。

「ふふふ。ね!大したことないでしょう?」

目隠しが解かれ、光が視界に差し込んでくる。

「自分で見てみたら?」

女に促され、男は自分の乳首を襲った痛みの正体を目の当たりにした。
小高く隆起した両の乳首が、注射用の針に真横から真一文字に貫かれていた。

針は嫌だと言っていたのだが、嫌だと言われてしない女ではなかった。
嫌だと言われればしたくなる。
それが彼女のやり方であり、彼女が彼女たる所以である。

「先入観なのよ。やってみたら体したことないって」

実際そうだった。
見た目の痛々しさから自ら距離を置いていたプレイだが体験してみるとそれほどでもない。
なにも言わず呆けた顔で自分の乳首を見入る男に女は笑いながら声をかけた。

「抜いたら後で消毒してあげるから大丈夫」

女の唇が耳元に近付いてきた。
「今日は針はこれぐらいかな。次回は背中ね」

そう囁くと同時に男の耳たぶを強く噛み締めた。

「ぐぅっ・・・」
耐えられず漏らした男の声がまた部屋に広がった。





2008/03/16/Sun 20:43:00  回顧録/CM:1/TB:0/
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