隷族-ﾚｲｿﾞｸ-

１月２１日。
新しいあなたが生まれた。

最初、その申し出を受けたとき、何の躊躇もなく気楽に引き受けました。
でも、それってかなり責任重大であることに後から思い知らされます。

人の名前は、その人自身の一部でもある。
名が体を表し、体は名を表す。
それを、決めることは、あなたに生を与えるようなもの？

なんてことは考えすぎかなｗ

でも、いろいろ考えてはみたものの、なかなかシックリくるものはない。
やはり、あなたはあなた。
普段呼び慣れている名で呼びたいと思ったのです。

私自身の願いも込めて、焦らず、ゆっくり、でもしっかりと果実を実らせていくように育みたい。
いつか、あなたが教えてくれた歌のように、記憶の中に刻み込みたい。
何度も何度も呼んで、私自身の一部にもしたい。

今年、最初の月に相応しい出来事でした。
そんな想いにさせてくれた、あなたに感謝です♪

あなたにはいくつもの顔がある

深い母性で包み込む母親の顔

掌で伴侶を転がす妻の顔

厳しく現状を切り開く仕事人の顔

真摯に打ち込む趣味人の顔

痛みを切望する淫獣の顔

昼間私に見せるのは少女の顔

そして、夜毎、私の前では恋鬼になるという。
私の肉と魂を喰らう鬼になるという。




最初、それをうけ私は生け贄になると告げました。
でも、今は少し変ってきました。
あなたが鬼になるなら私は餓鬼になるでしょう。
貪欲で、何度喰い殺されても蘇り、肉と生き血と骨を与え続けます。




ひとりで鬼になることはないのです。
私も一緒に鬼になります。

夢がひとつ闇に咲いた

ひっそりとひとつ影に咲いた

夢の華はいつしか実を結び

ぷっくりと瑞々しさをたたえている

そして、悦びに震えながら収穫の時を待つ

貴女の手で、もぎ取られるその日まで

かつて、雪国へと通じたトンネルを逆方向に抜けると、そこは常夏の国でした。

１０月も半ばを過ぎ、車窓から眺める山々は黄色や紅色に染まってはいるけれど、私にとっては常夏の国。

いつものカフェで、あなたはあの夏の日の太陽みたいに輝きながら私を待っていてくれましたね。

何て声をかけようか…

いろいろ考えているうちに胸がいっぱいになって、一言声をかけるのが精一杯でした。

あなたがいる限り、ここは常夏の国。

これからも、私の身も心も焦がし続けて下さい。

やっぱり日本男児なんですね。

これを締めると身が引き締まる想いです。

見るのも初めて、もちろん身につけるのも初めてなのにどこか懐かしく、違和感がないのは、小学生のころに褌遊びをしていたせいでしょうか。



テレビで見て、無性に身につけてみたかった。
手近にあった、タオル二本で見様見真似でやってみたのを今思い出しました。
不思議ですね。
その時でなく、今画像を見て初めて思い出しました。

今度会った時に話したら、あなたはきっとケラケラ楽しそうに笑ってくれることでしょう。
そして「葉月らしい。。。」と言ってくれるのでしょうね。



この褌は昔のとは違います。
私のためにあなたが用意してくれたもの。
そして、あなたが締めてくれたもの。
だから余計に身が引き締まる想いなのでしょう。



そして、この浴衣も。。。

あなたにとって相応しい男になっていきたい。
そんな想いを強く心に決めた夏の夜でした。